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経費ベンフォード分析

  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

統計学の「物差し」で、作為が疑われる数値の偏りをあぶり出す


経費の精査において、数万件にのぼる伝票の中から、確認すべき「不自然な兆候」を自力で探し出す——。想像しただけでも気の遠くなるような作業ですが、もしそこに、調査の優先順位を指し示す統計学的な「嘘発見器」があったとしたらどうでしょうか?


そこで登場するのが、「ベンフォードの法則」と呼ばれる数値の出現パターンです。


これは、会計データや人口統計など、作為のない自然な数値群において、特定の数字やその組み合わせが並ぶ確率は一定の法則に従うという統計学上の特性です。例えば、一番左側の数字(第1位数字)が「1」である確率は約30%と最も高く、「9」に向かって順に低くなっていきます。この法則は2桁目や上位2桁の組み合わせにも適用され、人間が恣意的に架空の金額を捏造したりすると、この合理的な出現頻度から必ず「ズレ」が生じます。


Success MarKの「経費ベンフォード分析ダッシュボード」は、蓄積された膨大な仕訳データをこの法則に照らして解析。1桁目から上位2桁までを多角的に検証し、理論値と実績値の乖離を可視化することで、従来のサンプリング調査では見逃されがちだった「作為の痕跡」を統計的な根拠に基づいて浮かび上がらせ、重点的に調査すべき対象の絞り込みを強力に支援します。



※上記URLより、サンプルダッシュボードを実際に操作してご確認いただけます。


1. 異常検知の初動:Zスコアによる「統計的異常」のスクリーニング


分析の入り口は、勘定科目別の経費サマリと部門別推移です。ここでは、標準偏差を用いてデータのばらつきを算出した「Zスコア」を活用し、通常の傾向から外れた動きを5段階の色の濃淡で自動判定します。


全社的な膨大なデータに対して闇雲にベンフォード分析を適用するのではなく、まずはZスコアによって「例年と異なる動き(横方向)」や「同年度内における他部門と乖離した動き(縦方向)」を抽出。統計的に異常が疑われる領域を特定することで、精密な検証が必要な対象を効率的に絞り込みます。



このように客観的な数値を根拠に「どの領域に狙いを定めるべきか」を即座に判断することで、次段のベンフォード分析によって「作為的な数値操作の痕跡」をより高精度にあぶり出すための、確かな調査の起点とします。


このように客観的な数値を根拠に調査領域を素早く絞り込むことで、次段のベンフォード分析による「作為的な数値操作の検知」の精度を高め、実効性の高い調査へと繋げます。


2. 隠れた作為を暴く:ベンフォード分析による「不自然な偏り」の可視化


いよいよ、Zスコアで特定した領域に対してベンフォードの法則を用いた詳細分析に移ります。ここでは、伝票金額の「1桁目」「2桁目」「上位2桁」におけるそれぞれの数字の出現率を抽出し、法則の理論値(期待値)と比較することで数値の妥当性を検証します。


中段に配置された3つのグラフでは、理論値(緑)と実績値(赤)を線グラフで表示し、その直下に両者の差異スコアを棒グラフとして連結。理論値から外れた不自然な分布の偏りを視覚化することで、入力の癖や作為的な数値操作を直感的に把握できます。



例えば、「承認基準を回避する特定金額の集中」や、「捏造によって生じるキリの良い数字の頻出」など、作為が疑われる処理は理論値からの明らかな「分布の歪み」としてグラフ上に顕在化します。各桁を多角的に突き合わせることで、単なる偶然ではない不自然な偏りを克明に捉えます。


3. 対象の具体化:統計的な偏りを「精査すべき伝票」に結びつける


統計上の不自然な数字の偏りを「実務上の所在」へと繋げるのが、下段のランキングです。理論値から大きく乖離した「特定の先頭数字」を含む伝票を、どの取引先や担当者が多く計上しているのかを抽出することで、精査すべきターゲットを具体化します。


そして最終的には、すべての条件でフィルタリングされた伝票明細へと辿り着きます。ここでは、統計学が導き出した「不自然な兆候」を基に、1枚1枚の仕訳明細として直接検証を行います。



金額の大小や取引の回数といった表面的な指標だけでなく、人の恣意的な操作によって残された「数字の並びの歪み」から調査対象を絞り込む。このベンフォード分析独自の視点が、従来の形式的なチェックでは見落とされがちな、巧妙に隠蔽された不正や誤謬の特定を実現します。

 
 

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